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予算特別委員会 総括質疑



予算特別委員会の審査を締めくくる総括質疑に、会派を代表し登壇しました。
以下その要旨です。

1.風通しのよい組織づくり
(1)組織改正
この度、神戸市役所改革方針(案)を示され、風通しがよくスピード感のある組織づくりや、縦割りの弊害の是正を掲げ、「副局長」・「つなぐ課」が新設される。副局長は自ら情報収集し、調整をしていく機動力を、また、つなぐ課は横断的な政策課題をつないでいくことを期待されているということだ。これまで連絡調整を担ってきた総務担当部門はスリム化・再編される。これまで総務課の経理係長が担ってきた議会対応は、重要事項は局長以下、幹部が対応するということである。経理係長は若手が民意を組むための経験をつめるという利点もあったが、このような機能はどうなっていくのか。

(市長)膨大で内向きであった無駄な中間管理業務を整理し、議会対応など大事なことは局長、部長といった幹部が対応する。これまで大事なことが局長の耳に入らないこともあったが改めていく。
(再質問)幹部からの指示で各所管課が対応することで、各所管課の市民対応力を高めていくイメージと理解してよいか。
(市長)そのようなイメージを持っている。

(2)交通局次長の民間人材登用
交通局では次長ポストを新設し公募により民間人材を起用する方針を固めたとの報道がある。市バスの路線の改廃が採算性のみ重視し、民意と乖離した経営が行われるのではないかという懸念がある。この次長の登用の目的、また職務掌分はどのようなものか。また、どのような人材をイメージされているのかをお聞きする。

(市長)次長の公募は私から提案した。バスのみでなく経営改善にプロとして取り組んでもらう。相応しい人材が見つからなければ無理に登用しないつもりだ。
(交通局長)市民の足を守るという考え方のもと、適切な路線編成やダイヤについてこれまでの経緯なども一から情報共有し、議論していく。利益相反になってはいけないので、現在事業を委託しているバス会社からは登用しない。

2.震災25年に向けた取り組み
来年度は震災から25年という節目の年を迎え、関連事業を計画されている中で、震災当時に支援をいただいた自治体や様々な団体の名前を何らかの形で一斉に紹介し、感謝を表してはどうか。支援いただいた街や団体の名前を目にすることで、今の自分があるのは誰かに助けてもらったおかげということをあらためて思い起こし、助け合いの精神を喚起することにもなると思うが、見解を伺う。

(寺崎副市長)神戸マラソンのテーマを「感謝と友情」することや、被災地支援を行うことで神戸の感謝を示してきた。
(再質問)支援してくれた自治体等の名前を、膨大になるが掲示してほしい。震災当時、温かな支援があったことを改めて知り、癒しや、頑張ろうという力になることもある。神戸との新たな絆が生まれるかもしれない。神戸が新しいステージに進もうとしている今、決算してほしい。
(寺崎副市長)膨大な支援主体をどのように紹介するのか、検討したい。

3.児童虐待防止
(1)条例の実効性の確保
千葉県野田市の虐待事案では、重大な暴力があり、児童本人が学校に伝えたにも関わらず、学校も児童相談所も警察がすぐ介入するような援助要請をしていない。先般議員提案で成立した「神戸市こどもを虐待から守る条例」では、警察や学校現場をはじめとした関係機関との適切な情報の共有が規定されている。また、市の責務として犯罪性の有無の検討も規定しているところだが、どのように実効性を確保されていくのか伺う。

(岡口副市長)警察との情報共有はこれまでも行ってきたが、条例の周知も徹底する。
(再質問)特に日頃保護者からのクレーム対応に追われる学校や教育委員会で間違いが起きないか、一人一人に徹底してほしいが。
(教育長)あらためて周知徹底を行なっていく。

(2)ショートステイ里親制度
福岡市で行われているショートステイ里親制度では、児童相談所の判断によらず、保護者が利用申請すれば、誰でも原則7日間の上限で利用できる。何らかの事情で子供を宿泊ができる場所に預けたい場合に、ハードル低い預かり先があることが、虐待の未然防止につながるのであれば導入してはどうか。

(寺崎副市長)神戸市では一時保護の施設は充足している。
(要望)従来の一時保護とは目的が違う。地域で手をあげたいという声をきいている。担い手があるのなら始めたらいい。

4.幼児教育・保育無償化の広報について
来年度から幼保の無償化が実施されることに伴い、保護者や現場の混乱が懸念されるところで、局別審査でも議論が行われたところである。どういう制度なのか市民への広報が必要である。また、これまで保育料に含まれていたも給食費を新たに各施設で徴収する必要が生じるが、この通知も各施設が違った内容で発信すると混乱するという懸念もある。行政として文書での発信をしていただきたいがどうか。

(寺崎副市長)ホームページや広報誌などを通じて市民に広報を行うとともに、給食費については施設を通じて発信を行う。
(再質問)施設を通じてでも、共通の文書をつくるべきだが。
(寺崎副市長)内容について施設と話をしていきたい。

5.中学校給食について
中学校給食の魅力向上を図り、給食を通しての食育の取り組みの努力がなされているところだが、昼食にかける時間や雰囲気が食育にふさわしいものか。昼食は20分で、配膳や片付けがあり、実質の喫食時間は10分から15分程度ということでm食の遅い生徒は食べきれず残してしまうと聞いている。また、食事中も席は授業中と同じく一人一人前を向いたまま、静かに食べるように指導されている。適切な喫食時間の確保や楽しく味わって食べる雰囲気づくりにも配慮すべきと考えるが、どうか。

(教育長)食べきれない生徒には昼食時間を過ぎても食事をさせるなど対応していると聞いている。アレルギー食材に触れないように食事中の移動を禁じる指導をしている。
(要望)他都市ではランチルームなど備えるところもあり、昼食の雰囲気も賑やかなところもある。神戸でも味気ない昼食を見直してほしい。

6.教員の働き方改革
教員の超過勤務を少しでも解消するために、部活動顧問と同様の仕事をする外部人材の配置に一歩ふみだしたところで、できるだけ進めていきたいということだが、人材をどのように確保し、どれだけ超過勤務の削減につなげていくのか、具体的なロードマップを示して進めるべきではないか。

(長田教育長)人材バンク的なもので募集をかけていくなど、人材の確保の方法を検討していきたい。
(再質問)教育委員会事務局が設置管理者として、学校の課題解決をもっと支援すべきで、例えば現状各学校が行なっている時間割づくりなど、各校任せでなく業務を引き受けていくべきだがどうか。
(長田教育長)全く同感なので、そのように進めていきたい。

7.新長田合同庁舎について
この6月に新長田に県市合同庁舎が完成し、順次各機関の移転も行われる。1050人の職員が働き、年間に30万人の来庁者が見込まれており、周辺が賑わうことが期待される。市長は「新庁舎で働く職員には新長田の応援団になってもらい、昼食を商店街で食べてもらい、退庁後も街をそぞろ歩いてもらいたい」という旨をご発言されている。実際にそうした働きかけを市長から行うなど、活性化の方策として実現されるのか。

(市長)リップサービスにならないよう職員に要請するし、私自身も街に出るようにしたい。
(再質問)新長田合同庁舎においてはエントランスロビーや、一階の共用部に木材を利用すると聞いている。公共建築物における効果的な木材利用を今後も推進していただきたい。また、木材利用を促進する主体は、建築だけでなく環境や防災等の様々な分野にわたる。民間においても木材利用を促進するために、情報を集約・管理し、市民からの相談に一元的に対応する窓口を設置するなどの取り組みを行うべきではないか。
(市長)一元的な相談窓口の設置は難しいが、兵庫県は林業県であることからも、木材利用が進むように取り組みたい。

8.新長田駅前広場再整備について
新長田合同庁舎の建設に伴う新長田の活性化策として、新長田駅前の再整備検討も予算計上されている。駅前の広場をバスロータリーにするとやや唐突に発表されたが、ロータリー化によってバス路線の不便さが解消されるのであれば歓迎するところである。どのような意図をもってロータリー化を図られようとしているのか、見解をお伺いする。
(市長)従来から新長田で分断されるバス路線に対する要望があったので、新長田駅の拠点性を高める目的でロータリー化する。バス路線についても便利なように検討していきたい。

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